【脊髄損傷】(手足の麻痺)
【脊髄】について
【脊髄】とは?
【脊髄】は・・・
【体】や【手足】を動かす為の【脳】からの命令を伝える |
【身体の各部】で受け取った【感覚】を【脳】に伝える |
など、「脳と身体各部の間の情報を伝える」重要な働きをしています。
【脊髄】に損傷を受けると、
「思った通りに体を動かせない」 |
「感覚がない」 |
などの症状が発生してしまいます。
【脊髄損傷】について
【脊髄損傷】とは?
【背骨】は、【椎骨】という【骨】がいくつも連なって形成されています。
【椎骨】には【穴】が空いているので、
【背骨】には【脊柱管】(せきちゅうかん)という「空洞」ができます。
【脊柱管】には、【脊髄】という「神経の束」が通っています。
「背骨が折れる・背骨がずれる・腫瘍ができる」などにより、
【脊髄】が圧迫され何らかの障害を受けた場合を【脊髄損傷】と呼びます。
現在の医学では、
「損傷された脊髄を回復させる決定的な治療法」はありません。
※【椎骨】は、体の該当する位置により、
それぞれ【頚椎】【胸椎】【腰椎】【仙椎】【尾椎】と呼びます。
【脊髄損傷】のレベル
【脊髄損傷】の位置が「頭に近い」ほど、「重い障害」になります。
【脊髄損傷】には、次の2種類があります。
【脊髄】が完全に切れて機能が全て失われてしまう場合(完全型) |
【脊髄】の一部が損傷を受けて部分的に機能が残っている場合(不完全型) |
その為、【障害の位置】や【度合い】を説明する際に、
「C6の完全型」「T12の不完全型」などと表現することで、
【障害のレベル】をある程度伝えることが出来ます。
【脊髄損傷】の主な原因
【交通事故 】 |
【スポーツ】による怪我 |
【転んだ】 |
【脊髄】や【背骨】の腫瘍 |
【血管】の障害 |
【脊髄損傷】の症状:【筋肉の麻痺】
【脊髄】が損傷されると、
「損傷を受けた位置から下」の【筋肉の麻痺】が起こります。
【頚】に損傷を受けた場合
【第3頚髄損傷】(C3) | ■【呼吸】■ |
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【第4頚髄損傷】(C4) | ■【頚】■ ■【肩】■ |
【第5頚髄損傷】(C5) | ■【肘】■ |
【第6頚髄損傷】(C6) | 【頚髄損傷】の中では発生頻度が高い部位です。 ■【肩】■ ■【肘】■ |
【第7頚髄損傷】(C7) | ■【肘】■ ■【手首】■ |
【第8頚髄損傷】(C8) | ■【指】■ |
【胸】に損傷を受けた場合
【第1胸髄損傷】(T1) | ■【肘】■ ■【指】■ |
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【第12胸髄損傷】(T12) | ■【お腹】■ |
【腰】に損傷を受けた場合
【第3腰髄損傷】(L3) | ■【股関節】■ ■【膝】■ ※「杖による歩行」が可能です。 |
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【第1仙髄損傷】(S1) | ■【お尻】■ ■【足首】■ ※「道具を使用せずに歩く」事ができます。
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【脊髄損傷】によるその他の症状
【脊髄損傷】によるその他の症状
【感覚障害】 | 損傷を受けた部位は、 ・「触れた」 ・・・などの感覚が失われます。 |
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【排便の障害】 | ・「排便に必要な筋肉」が麻痺している。 |
【排尿の障害】 | 「麻痺した膀胱」は、次第に回復して 「軽くお腹を叩く」などの刺激により、 「排尿できる」ようになります。 |
【自律神経の障害】 | ・【体温調節】 |
【呼吸の障害】 | 【頚髄】や【胸髄】の損傷では、 レベルに応じて【呼吸の障害】が起こります。
【横隔膜】【肋間筋】など・・・ 「呼吸に関係した筋肉の麻痺」により、 「人工呼吸器」が必要になる場合もあります。
【肺活量】が低下して、 「声が小さくなってしまう」事があります。
また、「痰を吐き出す」事が難しくなり、 「肺炎に気を付ける」必要があります。 |
【関節の動きの低下】 | 【股関節】【膝】【肘】【肩】など・・・ 「関節周辺にある麻痺した筋肉」が、 固く(骨化)なってしまいまい、 「関節の動きが制限」されてしまいます。 |
【脊髄損傷】による合併症状
【褥瘡】(床ずれ) | 「感覚がない」 「運動麻痺により体を動かせない」 ・・・などにより、 「長時間、身体の同じ部分が圧迫される」と、 【血行】が悪くなり、 【皮膚】や【肉】が【壊死】してしまいます。 |
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【起立性低血圧】 | 自律神経の障害により、 「身体を起こす」 「立ち上がる」動作で、 【血液】が下がってしまい(血圧の低下)、 【貧血】をおこしやすくなります。 |
【痙性】(けいせい) | 【痙性】とは、「麻痺している筋肉」が、 自分の意思に関わらず、 「勝手に緊張して収縮する」症状です。 足が「ガクガク」と 【痙攣】を起こしたようになったり、 全身が【硬直】して、 「突っ張った状態」になったりします。 |
【尿路感染】 | 【尿路結石】や【腎盂腎炎】は、 「本人が気付かない」事があるので、 定期的な検査が必要です。 |
【脊髄損傷】:【リハビリ】
【脊髄損傷】に対する【リハビリ】
【脊髄損傷】のリハビリテーションは、
「残された機能を工夫しながら最大限活用することで、
日常生活の動作(ADL)を可能にする」事を目的として行います。
【鍼灸治療】:【脊髄損傷】の治療
【脊髄損傷】:鍼灸治療の目的
【神経の再生】 | 「損傷した神経」の再生を促します。
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【筋肉】 | 【動きが制限】されている為、 偏った【姿勢】や【動き】になってしまい、 一部の筋肉に過剰な負担がかかってしまいます。
【鍼刺激】により、 「弛緩している筋肉」 「硬くなっている筋肉」に対してアプローチします。
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【脳に記憶】 | 筋肉を動かし、【脳】を刺激する事で、 失われてしまった、 【脳】への【神経の伝達機能】を回復させます。
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【脊髄損傷】に対する鍼灸治療
【鍼灸治療】により、
「損傷した神経」の再生を促して、
【感覚】や【運動機能】の一部が回復される事があります。
また、回復が難しい場合でも、
「痛みを和らげる」
「筋力低下を抑える」目的で、
【鍼灸治療】がお薦めです。
脊髄損傷に対する鍼灸治療の症例
30代 男性
★主な症状★
・4年前の落馬により脊髄損傷
・踵をついて歩けない(つま先歩き)
・歩く時に足が重なる(平均台の上を歩くような感じになる)
・腕を上げる事ができない(最高で、肩の高さまで)
・手首が反ってしまう。
・指が曲がってしまう。
・ドアノブを回せない。
・立ち上がる時にソケイ部が痛い
・「足がつる」(特に睡眠中)
・手足汗ばむ
★補足★
・事故後、半年間はリハビリしていたが、現在は特に何もしていない
・握力「45kg→5kg」に低下
★鍼灸治療★
「頭鍼療法」頭の反射区を利用を中心に、全身に鍼灸治療をしました。
☆★☆1~10回☆★☆
治療後は・・・
・「ふくらはぎ」がつらなくなった。
・歩く時に足が重ならなくなった。
・
腕が上げやすい
・ソケイ部が痛くない
40代 男性
★主な症状★
・10年前事故により、C4脊髄損傷
・電動車椅子やPCなどを顎でコントロールしているので、頚がとても辛くなる。
・薬の服用:鎮痛、去痰(季節により)、便通、消化
★補足★
・近所の接骨院に定期的に通院している
★状態チェック★
・浮腫み・・・両手パンパン、頚(分界項線)、右の脇の下、コメカミ
・右側の頚の筋肉の凝りが強い
★鍼治療1回目★
「温度感覚がない」のでお灸は避け、「指圧・吸玉・鍼」の組み合わせで、「症状の緩和」を目的として行いました。
★鍼治療2回目★
前回治療後、「久し振りに数日間楽になった」そうです。
今回は、「吸玉の痕がまだ少し残っていた」ので、今回は「指圧・鍼」の組み合わせで行いました。
出張専門鍼灸マッサージ治療 ジャスミン
営業日 | 【火曜日】~【土曜日】 |
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定休日 | 【日曜】【月曜】【祝日】 |
営業時間 | 【10時~20時】開始まで(受付:17時迄) |
予約 | 090-6309-9168
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