伝統医療・自然療法伝統が育んだ健康の知恵

民間療法は、薬草、食材、マッサージ、手技、または精神的なアプローチなどを活用し、病気の予防や症状の緩和を目的とした健康法です。

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東洋医学について

瘀血とは?

【1】瘀血(おけつ)とは

東洋医学では、人の健康は「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という3つの要素が、体内をバランスよくスムーズに巡っていることで保たれると考えられています。

  • :生命エネルギーや身体を動かす働き
  • :全身に栄養や潤いを届ける働き
  • :リンパ液や体液など、身体を潤す働き

この3つの巡りが乱れると、さまざまな不調が現れると考えられています。

その中でも**「血(けつ)」の流れが滞った状態を「瘀血(おけつ)」**といいます。

東洋医学でいう「血」は、単なる血液だけを意味するものではありませんが、「血液の巡りが悪くなった状態」とイメージすると理解しやすいでしょう。

血の巡りが悪くなると、身体のすみずみまで栄養や酸素が届きにくくなり、不要になったものも滞りやすくなると考えられています。その結果、肩こりや首こり、慢性的な痛み、冷え、しびれ、頭痛、生理痛、肌のくすみなど、さまざまな不調が現れやすくなるとされています。

もちろん、これらの症状にはさまざまな原因があり、必ずしも瘀血だけが原因というわけではありません。しかし東洋医学では、血の巡りを改善することが体質改善につながると考えられています。

そのため、瘀血の改善を目的として、血行を促し巡りを整える施術や治療が古くから行われてきました。

代表的なものには、次のような方法があります。

これらは体質や症状によって適応が異なるため、専門家に相談しながら取り入れることが大切です。

まずは、次のセルフチェックで、ご自身に瘀血の傾向があるか確認してみましょう。

【2】 瘀血の主な症状

瘀血になると、血の巡りが悪くなることで、身体のさまざまな場所に不調が現れると考えられています。

代表的な症状には次のようなものがあります。

<2-1>全身の症状

  • 肩こり・首こり
  • 慢性的な腰痛
  • 手足の冷え
  • 手足のしびれ
  • 頭痛
  • 疲れやすい・倦怠感
  • 同じ場所が刺すように痛む

<2-2>肌や見た目の変化

  • 顔色が暗い・くすみやすい
  • シミが増えやすい
  • 目の下にクマができやすい
  • 唇が紫色っぽい
  • あざができやすい
  • 舌の色が暗紫色になる

<2-3>女性に多い症状

  • 生理痛が強い
  • 月経不順
  • 経血にレバー状の塊が混じる
  • 下腹部の痛み

これらの症状は必ずしも瘀血だけが原因とは限りませんが、東洋医学では血の巡りを整えることで改善が期待できる場合があると考えられています。

【3】瘀血セルフチェック

次の項目に当てはまるものをチェックしてみましょう。

□ 肩こりが慢性的にある

□ 手足が冷えやすい

□ 顔色が暗い・くすみやすい

□ シミやクマが気になる

□ 唇が紫色っぽい

□ 舌の色が暗い紫色である

□ 生理痛が強い

□ 経血に血の塊が混じる

□ あざができやすい

□ 同じ場所が刺すように痛むことがある

◎判定の目安

  • 0〜2個:瘀血の可能性は低め
  • 3〜5個:血の巡りが低下している可能性があります
  • 6個以上:瘀血傾向が強い可能性があります

※これは東洋医学の考え方をもとにしたセルフチェックであり、医学的診断ではありません。

【4】瘀血によいとされる食べ物

東洋医学では、血の巡りを助ける食材を取り入れることが勧められています。

代表的な食材

  • 玉ねぎ
  • 青魚
  • 黒きくらげ
  • にんにく
  • 生姜
  • 黒酢
  • シナモン
  • サフラン
  • よもぎ
  • なつめ

一方で、冷たい飲み物や身体を冷やし過ぎる食生活は控えめにするとよいでしょう。

【5】漢方ではどのように考える?

漢方では、瘀血の程度や体質に応じて処方が選ばれます。

代表的な漢方薬には、

  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
  • 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)

などがあります。

ただし、同じ症状でも体質によって適する漢方薬は異なるため、自己判断ではなく医師や薬剤師、登録販売者などの専門家へ相談することをおすすめします。

まとめ

瘀血とは、東洋医学でいう「血の巡りが滞った状態」です。

肩こりや冷え、生理痛、くすみなど、一見関係のない不調も、血流の滞りが背景にあると考えられることがあります。

毎日の生活習慣を整え、身体を温め、適度に運動することは、血の巡りをサポートする第一歩です。

気になる症状が続く場合や強い痛みがある場合は、医療機関を受診し、必要に応じて漢方に詳しい医師や薬剤師へ相談しましょう。


免責事項

本ページは東洋医学・漢方医学の考え方をわかりやすく紹介することを目的としています。掲載内容は医療上の診断や治療を目的とするものではありません。症状が続く場合や強い痛み、出血などがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。