【舌の色】
正常な舌の色は、「淡紅色:ほんのり赤いピンク色」です。
「舌の色」を観察する事で、次のような情報が得られます。
「淡泊色」白っぽい
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「紅色」赤みが強い
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「紫色」瘀血
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色の濃い飲食物(かき氷、ワイン)により、『舌が染まる』場合があるので注意が必要です。
【医師】舌診
「みんなの家庭の医学」という番組で、「舌の病変」をテーマに放送されていた内容をご紹介します。
✅【白い舌】
「白い舌」は「肝臓の異変:肝臓癌」で現れる事があります。
「舌が白くなる」理由
「肝臓癌」を発症すると・・・癌細胞が自分を『大きく成長させる』為に、舌や皮膚の表面を『活性化させる物質』を放出します。その物質により、「舌の表面」にある凸凹(乳頭)を成長させ、「乳頭」の先にある「白い部分:角質」が広がり、舌全体が白くなってきます。舌以外に、指に『ポツポツ』など、皮膚にも異変が現れたら、すぐに病院へ行って下さい。
✅【黒い舌】
「黒い舌」は、「副腎の異変:副腎癌」で現れる事があります。
※「副腎」とは、腎臓の上にある『そら豆』位の大きさの臓器で、『血圧のコントロール』に関わっています。
「舌が黒くなる」理由
「副腎癌」になると・・・「脳の下垂体」から「メラニン色素」を活性化させるホルモンが分泌され、「舌・指先・指の関節」などが黒くなります。
※「皮膚癌:メラノーマ」
✅【赤い舌】
「赤い舌」は「胃の異変:萎縮性胃炎」で現れる事があります。
「萎縮性胃炎」とは?
「萎縮性胃炎」とは、「ピロリ菌」などによって「胃の粘膜の炎症」を長期間繰り返す事で、「胃の内壁」から「ヒダ」がなくなり『ツルツル』になってしまう病気です。「萎縮性胃炎」は、50歳以上の方には多く現れる一般的な病ですが、『舌が赤く変化』している場合は、萎縮がかなり進行し「胃癌」が発症し易くなります。
「舌が赤くなる」理由
「胃の粘膜」が『ツルツル』になると、「ビタミンB12」が吸収されなくなり、赤血球が作られなくなり、体が「貧血状態」になります。舌が「貧血状態」になると・・・「乳頭」などが栄養不足で「半透明」になり、「舌体の赤色」が透けて見えるのです。
✅【まだら舌】
「地図状舌」は、「白血球の異変」で現れます。
※「赤と白の部分」が地図のように『まだら』になっている舌を「地図状舌:ちずじょうぜつ」と言います。
膿胞性乾癬
「地図状舌になる病:膿胞性乾癬」は自己免疫疾患の1種で、
・・・などの症状が現れる難病です。
✅「中央に深い溝」
皺襞舌:しゅうへきぜつ
『中央に深い溝のある』舌を「皺襞舌:しゅうへきぜつ」と言います。殆どの場合は問題ないけれど、まれに「胃の疾患」等が隠れている場合があるので、『急に深い溝が現れた場合』は、すぐに「病院:消化器内科」へ行って下さい。